1月13日に行われた審査の後、製品化のための作業に入ります。クロッキーメモのコラボ製品の表紙のディレクションとデザインは、審査員の一人である唐仁原教久さんにお願いしました。

まず、入選作品の撮影を行い、1月18日に撮影データと原画を持って唐仁原さんが主宰するHBスタジオを訪問、デザインの打ち合わせです。原画の持つ風合いやテイストは極力生かすという大まかな方向性は、審査の時に確認していました。改めて個別の作品を見ながら、唐仁原さんとデザイナーの白村玲子さんと相談します。

「これはちょっと色濃度を上げる方がいいね」「表紙はこのまま使って、表4（裏表紙）でちょっと遊びを入れてみようか」と唐仁原さんから次々アイデアが出されます。それを基に白村さんが作業を進めます。

4日後の22日、白村さんからデザイン案を具体化したPDFが届き、編集部とホルベインとで確認を行います。デザイン的には問題はなく、一部文字の修正が入って、それを加えて25日に入稿データが完成、翌日入稿されました。

2月3日に色校正が届き、ホルベイン、編集部、審査員がそれぞれ確認を行いました。入選作家にもそれぞれの色校正を送付しました。その2日後、校正の受け取りで再びHBスタジオを訪問。全体の色味の方向性や上がり具合は良好とのことで、細かい気になるところだけ赤字で指示を入れて戻しました。

作家からの校正チェックもフィードして、あとはホルベインサイドで印刷会社と相談して進めていきます。クロッキーメモはリンク加工なども入るため、製造には1カ月ちょっとかかります。

そして3月31日、予定より少し遅れましたが、製品が出来上がって来ました。これは誌面掲載用の先行製作分で、少し遅れて作家や審査員にも製品が届きました。4月後半から全国の画材店などで順次に発売されます。また、昨年に続いて渋谷ロフトB1にてホルベイン アーティストコラボレーション製品の発表＆先行発売フェアの開催が決定。チョイスコラボ製品は4月19日から販売され、会場には入選した原画も展示されます。5月20日まで開催されますので、こちらにもぜひお越しください。

4月18日発売のイラストレーションNo.210の記事では、入選作品の原画と、デザインされた状態、さらに完成した製品を掲載し、合わせて審査員のコメントや総評を掲載いたします。お楽しみに。