イメージ:第163回 葛西 薫の審査

アートディレクター葛西 薫さんによる第163回の審査が10月1日に行われました。
その結果を報告します。応募人数約900人,応募点数約2,800点。

葛西 薫さんは2度目の審査となります。1987年の1回目審査では山口マオさん、メグ・ホソキさん、都築 潤さん、高田理香さん等現在第一線で活躍中の人が入選しています。

会場に到着した葛西さんは「すごい(応募)数ですねー。では早速始めましょうか」と、すぐに審査を開始しました。

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審査開始直後の様子。

テンポ良くジャッジしていく葛西さんですが、今回は2008年度最多の応募点数となったので、なかなか作品数が絞り切れません。

葛西「そろそろ半分過ぎましたか」
編集部「いえ、まだ1/3にも届いていません」
このようなやりとりが何度か行われ、開始から2時間近く経ったところで一次選考が終了。作品は約1/10程に絞られました。

休憩時間には審査前半の感想を。

「皆さん一生懸命描いているので、その圧力に真剣に向き合って疲れました(笑)。久しぶりに審査してみたらある種の”傾向”と言うか作風のような流れがあるなと感じて、その一群は選外にしました。短時間で判断しないといけないのですが、一瞬で記憶に残る作品はありますね」

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第二次選考は立ち上がって。

続く2次選考では40人程が残り、そのまま最終選考に突入。作品を作家別に分け、一番良いと思った作品1点を上に重ねて置きます。葛西さん自ら机上で作品を並べ替えながら入選と準入選を選出しました。

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姿勢の良さに編集部一同ため息。

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眼鏡を外して念入りにチェック。

「描いた人の気持ちが伝わってきて、それに僕が共感できるものを選びました。世の中を意識して自分の絵を無理して合わせずに、その人自身のいろいろな思いが吐き出されていそうなものに魅力を感じるし、結果としてそれが普遍的なものになるのではないかと思いました」

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悩み抜いた最終選考。

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やっと終わりましたー。

葛西さんが選んだ作品は11月27日発売の「イラストレーション」175号に掲載されています。

審査結果

入選

若松哲也(埼玉県)
生駒さちこ、松井有希、まつはしいずみ(東京都)
鹿野氏郎、山田裕二(神奈川県)
西村裕之(京都府)
矢野マチ子(大阪府)
竹内かな(広島県)
木村裕美(岡山県)

準入選

中田純平、三澤 遥(東京都)
青木欣二、大越由美子、川口伊代(神奈川県)
田嶋 健(長野県)

最終選考まで残った人々

渡辺彰吾(茨城県)
ともくにゆい、長野ちさと(千葉県)
辻本まり絵(埼玉県)
大船 良、落合里江、3才。、島谷美紗子、竹田嘉文、福原大吾、三山真寛(東京都)


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