ホルベイン×ザ・チョイス「水彩画用ブックの表紙を描くvol.4」審査レポート
2019年1月23日、画材ブランド「ホルベイン」と本誌の誌上コンペ「ザ・チョイス」のコラボレーションによる審査が行われました。審査員は、数々の装丁も手がけるグラフィックデザイナーの川名潤さん。「水彩絵具をメインに使用する」というハードルがあったためか応募人数はおよそ100人となりましたが、ハイレベルな作品が多数見られました。その審査の模様と結果をレポートします。
審査当日、予定の時刻に川名潤さんとホルベインの担当者4名が到着。
審査前に、川名さんからホルベインの担当者へ、商品化する水彩画用ブックについての製造ロットやコンセプトなどの質問がありました。
今回の水彩画用ブックは、ホルベインの「用途別スケッチブック」シリーズの1つ。水彩画用のほかにも、クロッキー用、パステル画用など、さまざまな用途があるため表紙は「一目見て水彩画とわかるような作品を」というのがホルベイン側からの要望です。
水彩画用ブックの実物を手元で眺めながら、「普通のチョイスより難しいな」と川名さん。
どのような作品が選ばれ、そしてどんな商品が出来上がるのか、期待が募ります。
いよいよ審査開始です。今回はまず、審査の基準を作るため、すべての応募作品を1度通して見ることに。
30分以上かけて、川名さんが作品を丁寧に吟味していきます。
そして、そのまま1次審査へ。作品の裏側に記載された画材やタイトルを見ながら、一気に数を絞ります。
残すもの、残さないものを集中して判断し、10分程でジャッジが終了しました。残った候補は、約30人です。
10分の休憩を挟んだ後、残った作品をテーブルの上に並べて、入選3名、最終選考10名を選んでいきます。
腕を組みじっくり考えながら、1つ1つ作品をふるいに掛けていく川名さん。また、残さないと判断した作品についても、川名さんが面白い、気になると感じたものは、ご自身のスマートフォンにしっかり記録する姿が印象的でした。
ある程度数を絞ったら、次は作品をテイスト毎にジャンル分け。時にはルーぺで画材を確認したり、商品化された際のバランスも考慮しながら、40分かけて選びきり、今回の入選作品が決定しました。
審査結果は、以下のとおりです。
【入選】
●原田俊二(千葉県)
●おかだしげひろ(東京都)
●林タロウ(東京都)
【最終選考まで残った方々】
柿崎えま、スズキタカノリ、手塚健陽、松倉香子(東京都)
くぼいともこ(神奈川県)、近藤みか(埼玉県)、おおたはるか(三重県)、山下真央(和歌山県)
森本いくな(大阪府)、坂口香南子(兵庫県)
今回の入選作品がデザインされた「用途別スケッチブック」と川名さんの総評、各評は2019年4月18日発売の本誌222号に掲載します。